私のいる会社は、社員教育をあんまり重視してない。
業態の変化が今まであんまり無かったからずっとOJTでやってこれたわけだけど、環境が変化して作業を社外にアウトソースしようとしたり、逆に今まで社内でやってこなかったものに業務を拡大しようとしたときに社員が一般的な業務知識を持っていないことは柔軟性を欠く原因になる。
そんなこんなで、会社の周囲の環境が変化しているいま、せめて最低限の法務とか会計とかIT知識とかはもっていたほうがいいのじゃないですか?という問題提起として、今年組合から会社へ「業務上必要な資格、およびスキルの取得についての支援を行う」ことを要求した。
それに対して会社からは
●電気主任、危険物取扱者*1、衛生管理者
3回目まで受験料支給、合格すると祝い金1万円 テキスト代は場合によっては自腹
●業務に関連する検定、資格など
合格すると祝い金5千円、受験料、テキスト代は自腹
というびみょーな制度のアナウンスがありました。
大体の検定、資格の受験料に満たない”5千円”って額も気持ちを萎えさせるのだが、「業務に関係する資格」の一覧に情報処理技術者試験や簿記検定が入っているのはいいとして*2”公認会計士”*3やら”中小企業診断士”、果ては”漢字検定”まで入っているのはどうかと。
なんというか社員に必要とされているスキルは何かという判断をしなかったんだなという感じがありあり。斜めからみれば、うちの技術系社員でネットワークスペシャリストあたりのスキルを取得することや、うちの経理部員が簿記検定を取ることもまあほとんど必要ないって判断をされたようです。
売り上げに直で貢献するわけではないから祝い金で大した額出せないというのもわからんでもないけど、会計士や中小企業診断士取得で祝い金5千円出る会社と聞いたら、大体の人は「お得な制度がある」とは思わずに「うあ、けち臭い会社だなあ」と思うわけで、いっそことそんな社員が取るとは思えないような資格については触れないほうがいいわけ。
なんでこんな制度設計しちゃたのかなあと提案者としては結構がっかり。