うわケーブル交換しただけで大幅に音のニュアンスが変わりますか。
音響環境の調整ってここまでパラメータが多いと、仮に官能検査が可能であったとしても測定条件のコントロールが不可能で、科学的な検証はほとんど不能だな。
映像はまだ''HDTV''なんて用語が使われていることを考えると忠実な画像再生にはほど遠い状況なんだということだ。*1
技術的に成熟してきて、解像度が現在の10倍くらいになったら「レンズの味*2」とか「ケーブルの味」とか言うやつが出てくるんでしょうけど
ケーブルがビンテージだと特性が変化するといってまず考えられるのは
- 銅の性質が違う(精錬の精度がへんかしたため?却って純度が低いほうがいい?)
- 結晶の性質が違う(長いじかん放置しているうちに整形時の変形ストレスが徐々に抜けて結晶構造が平均化するとか)
なんてことが考えられるのかなぁ。結晶構造の平均化なら銅線を整形したあと焼きなましを掛けてやれば音質が変わるはずだろうし(これくらいなら自宅でもやれないことも無いだろう)
グランドラインに信号が流れていないというのは実は幻想。
回路がすべてバランスで組んである場合には、確かにグランドは信号に影響しないはずだが、それ以外の場合には「グランドはすべての信号に影響を与える」のだ。
回路図上なんとなく流し込んでしまうと終わりみたいな気がするが、すべての信号がグランドを通って帰っているのである意味当然。
当時のコメント
- 銅の性質が違う。酸化は進んでると思います。一度会社のX線○電子分光装置で古いワイヤーと新しいワイヤーの破断面のCu, O組成と状態をみたことがあります(アホ)。古いワイヤーは内部まで酸化は進んでいました。 -- ham@仙台
- 精錬技術の差は歴然でしょうけど、それだったら梅沢で買ってきたメートル20円のIV線のような低純度銅線を剥いて使ってもよさそうなもんです。 -- ham@仙台
- 結局のところ、「HiFiがいい音ではない」というところが悩みどころなんですね。電線ひとつまでエフェクターなんだなと。 -- 家主
- 意外と簡単に酸化が進むもんなんですね。 -- 家主
- エフェクターとは何ぞ、という話もあるんでしょうけど、広義のエフェクターとすると、段間コンデンサ1個、負荷抵抗1個が豪快に音に効いて来てしまいます。これではHi-Fiを一義的に定義できません。 -- -- ham@仙台
- 誰が判断しても映像の善し悪しは明らかで、かつ「好みの差」が少ないのに対し、音には(原音再生を無視した)極私的な好みがリスナー各自に存在しますよね。部品やワイヤーによる色付けが好みに振れるのかそうでもないのか。それ自体も悩ましい。 -- ham@仙台
- 日本のオーディオ誌は評論家が詩的表現を駆使して、訳わからん解説をつけてますよね。一方「stereophile」誌をはじめ米国誌では測定を重んじ、アンプでもCDPでもスペクトルが一杯載ってて、技術誌をみているようです。本来オーディオ誌ってそうであるべきなのかもしれないし、この方がサイエンティフィックです。ただしその装置の音がいいのか、音楽的な音を出すのかがさっぱりわからないのが悩ましい(汗 -- ham@仙台
- ビデオ映像の好みに差が出ないのは「ビデオカメラはまだまだ未熟だから」です。銀塩カメラでは「レンズの味」というのがあって、ライカ派VSコンタックス派の対立なんかは本当に「味」の世界です。 また、写真には「フィルムの色づけ」というのもありますやね。ベルビアとか使うと目が痛くなるくらいの鮮やかないろが出せるし。 -- 家主
- 測定を重んじるかどうかは置いといて、せめてダブルブラインドテストくらいやってほしい。 トルマリンゴなんてブラインドテスト通らないと思うけどなあ。 -- 家主
- 味がわかるほど成熟したら、その技術も芸術の仲間入り(芸術なら、技術的高さ云々とは違う世界が開けている)という考えが、我々技術屋のハシクレとしてはわかりやすいところ。 -- ham@茨木
- そのうち、オーディオの奇々怪々な物事をサイエンティフィックに検証するサイトを立てたいと思ってはいるのですが。 -- ham@茨木