何ができるかを平時に考えよう
誤解を受けるといけないのであえて書く。私はアマチュア無線は有限な電波資源を占有しているのであれば、社会になにか貢献しないと存在そのものが許されなくなるんじゃないかと思っています。*1
現状なんとなくふわふわと語れている話では、アマチュア無線で情報を伝送することについては注目されているけど、伝送された情報をどう処理するかについては、何の想定もされてない。
伝送された情報をしかるべきところへ流す方法を持っていないから、現在の想定では役所あたりに無線局を置いて、役所の人間が脇について、役所の人間がいったことをそのまま送信するしかない*2と思う。受信側もオペレータが対応できれば送られた電報をひたすら書くか、役人にそのまま聞かせるか以外の方法はない。でも役人は非常事態にそれに付き合ってる余力があるとは思えない。
(アマチュアがそれ自体で情報を収集できる能力があればいいが、現状ではそれは期待できないし、誰でも知っている情報を電波に乗せられたらオペレータはいくら運用しても情報が伝送し切られない。)
中央非常通信協議会の通信の迂回ルートとして情報が流れる可能性があるなんてことがJARLの資料にほんのりと書かれているけど、重要でメッセージ一通送れば終了するような情報はアマチュア無線のルートの上を流れることはなほぼないだろう。そういう「重要かつ少量」の情報を地上の回線と関係なしに流すインフラは地方自治体といえども持ってます。衛星電話とかね。
アマチュアによる支援が必要なのは各避難所間とかのとにかく数が多い拠点間の安否連絡とか必要な物資の情報とか。そういう情報を扱おうとすれば、どこから情報を拾ってどこに流すのかとか、インターネットにつながっている局*3がそれを受け取った時にどう処理するか*4の訓練が必要になってくるだろう。
その辺をきちんと考えたら日赤無線奉仕団やら、消防団やら、地方自治体ととういう向きあいをして、日常的にどういう訓練をすべきかが見えてくると思うんです。
非常通信コンテストなんて害悪でしかないでしょ。規定の電文を1000通ぐらい作って、100キロのルートを伝送するくらいの気合の入った訓練を年に数回くらいやらないと意味ないでしょう。それに蛇足だけど万年停波中のレピータもガンガン免許召し上げて再割り当てした方が公益にはそぐう思いますよ本当に。