へんてこりんなヒューズに泣く

会社で設備についている警報ヒューズがブローしたので替えを探す。

警報ヒューズというのは、ヒューズが飛んだときにアラームを出せるようしてあるヒューズ。
大東通信機が製造している。
リレーの接点を糸ヒューズで吊ってあるような構造をしていて、切れたときに表示が出るので特に小電流用のヒューズとしては便利だ。


警報ヒューズにはNTT規格のものと、NHK規格のものと、UL規格のものがある。NTT規格品はマルスパーツあたりでもうっているのだが、NHK規格のものはあんまりあちこちに在庫があるものではないらしい。

当然、放送局で使っているものはNHK規格なわけで、NTT規格品との違いをメーカーに聞いてみたら、不思議な説明が。

  • NTT規格の2A品とNHK規格の1.5A品は実は中身は同じもの。
  • NHK規格品は表*1BSSと入っているが、裏を返すと対応するNTT規格の型番が入っている。

ちなみにUL品には「定格電流」しかないが、NTT品には「最大安全通過電流」と「切断電流」が定義されていて呼び値は「最大安全通過電流」になる。
NHK仕様だと「定格電流」と「通電試験電流」と「溶断電流」が定義されていて、呼び値は「定格電流」。現実的には通電試験電流と最大安全通過電流がほぼ同じものになるので中身はおんなじだが蓋の定格表示が変わるということらしい。

こういう「似ているけど違う」規格の消耗品が出来てしまったときの対処方法は、新しいコネクタ規格を作って、規格を変更するときにそっちに移行することだが、移行期間の間には両方予備を持たないといけなくなるので痛し痒しだ。

*1:というか蓋