非常時にアマチュア無線は役に立つか

CQ誌で非常通信関係の特集をやったそうで...まだ内容はちゃんとは見ていませんが、本屋でさらっと立ち読みした限りではわりとまともな内容のようです。

いや、4630KHzの運用方法見たいな内容が延々書いてあったらどうしようかとおもったのよ。
JARLにはこんな(アマチュア無線局の非常通信マニュアル)ページがあるわけだし。

以前ハム太郎君にも話したことがあるのだが、災害対策本部間の通信のように重要な通信をアマチュア無線が伝送することは、基本的に非常に想定しづらいというか多分ない。

アマチュア無線以外にも拠点間通信のできる無線局を持っている組織なんていっぱいあるし、放送局だの開発局だのがもっている自営通信設備って、無線FAXだったり公衆網に接続されている衛星電話だったりして、こちらの送ったものがきちんと向こうで正しいものかどうか検証できる。

また関係各所とは業務上定期的に連絡を取り合っているから、道庁が開発局に伝送を依頼するときに「どこに届けたらいいのかわからない」なんてことは無いけど、アマチュアは平時に組織を持っていないから初動時にどこに通信拠点が立ち上がるのわからない。その上アマチュアは日ごろ電報形式の受け送りなんてしていないから、まともに電報形式の受け送りができるなんてとてもじゃないが思えない。

要は 非常時に通信手段としてアマチュア無線家に頼るのは、信頼性という面でも、使いやすさという面でも見合わないということ。

アマチュア無線家が非常時に社会貢献できるのは「伝送回線を提供する」とこではなく、「通信が必要となるサービスを提供する」ことなんじゃないかとおもう。たとえば安否情報とかロジスティックの支援とか。
でもそれって日ごろから訓練していないと立ち上げることなんてできないよね。
ARRLは何かのイベントがあると電報局を作って、アマチュア無線でメッセージを伝送みたいなことを定期的にやっているらしいけど、平時にシステムをたまに稼動させておかないと、非常時に役にたつなんてことはありえないでしょ。