日立のRZSSBトランシーバ

性能的には同一パワーでエリアがFMと同じくらい。ただし終段がリニアアンプになっているため消費電力はFMより多いし、筐体の大きさもFMよりかなり大きくなる。ダイバシティでの改善は3dBということで、たぶん選択合成。3dBの改善だったら副アンテナをつけない場合も多いだろうと思われる。
意外だったのはキャリアの強度がかなり強いこと。説明ではAMに対して3dB抑圧して送信しているということで、変調が浅ければAMでひずまずに聞こえる可能性は高いだろう。
運用上も受令機がほしいという要望があるが、現実的な値段にならないため、AM同期受信が出来るワイドバンドレシーバを薦めているとのこと。

ARIB-STD-T62でブロック図が高電力変調になっているけどっていう質問をしたら、変調器と終段は分離していて、集団はやっぱりリニアアンプであるとのこと。

放送事業用のRZSSBの周波数の割り当てが168MHz帯で行われているが*1、この3MHz上には171.25MHz 50KWで送信している日テレ(VHF4CH)があるため、SAWフィルタなどで対策してもアンプが飽和してしまい使い物にならない。*2

どうしようもないので、アンテナ回路に10dBのアッテネータを入れられるようにしてあるとのこと。FMトランシーバでアッテネータがあるというのも確かにあんまり見たことは無い。

名古屋とか札幌のように5CHが割りあてられていて、4CHが空いているところでは評判よりは使いやすいかも。それにしても総務省もきちんと移行したいなら使える割当で出さないと駄目でしょうに。

*1:周波数割当計画では他にも166MHz帯に16波の割当がある。168MHzから172MHzまでの間は、放送事業用のRZSSBと広帯域のテレメータしか割り当てられていない

*2:3メガ離れているとはいえ40dBも強い波が飛んでたらそりゃあ無理でしょうね。